飛び出す絵本「天才バカボン」Part.4

★「天才バカボン」(とびだすえほん)P.3、4の映像と本文

f:id:pop-up-books:20220215134106j:plain

<本文>

チャンネルはわしがまわすのだ

バカボン、わしに 怪獣を みせるのだ」

だめだ、ぼくが マンガを みるのだから」

バカボンと パパが、テレビの チャンネルのとりっこを しています。

「レレレ・・・ ふたりともけんか しないで わたしに そうじ大臣のでる 

ニュースを みせてくださいよ」

レレレのおじさんがきて いいました。

なにを いうか 本官にけいさつ犬の でてくるテレビを みせないと ピストルを うつぞ」

おまわりさんが さけびました。

「みんな いいかげんに しずかにしてよ」

とうとう ママは おこってしまいました。

「みんな おとなの くせにバッカみたい」

ハジメちゃんだけが たのしくテレビをみています。

 

天才バカボン」(とびだすえほん)P.3、4の解説

 やっぱりバカボンの部屋は、六畳間なのだ!

壁には、ニャロメの写真が飾ってある。懐かしいレトロな家具とロータリー式のチャンネルのテレビが昭和のにおいのするものがドガーンと置かれている。このテレビには、仕掛けがほどこしてあり、テレビの脇をクルクルとまわすと画面が変わるようになっている。「うたのびっくりショウ」「スポーツニュース」「ニャロメくん」そして「天才バカボン」に映像が変わるという仕掛けだ。

バカボンの家に、レレレのおじさんピストルおまわりさん(目ン玉つながりおまわりさん)が訪ねてきている。ピストルおまわりさんは「警察犬の出るテレビを見せないとピストルを打つ」と叫びながらいつものように暴れている。

そばでは、レレレのおじさんが我関せずとニコニコと寝っころがって新聞を読んでいる。何とも人騒がせな招かざる二人である。

ピストルおまわりさんの職業は、文字通り警察官である。ピストルを持っているのでニセ警官ではないと思うが、こんなおまわりがいると困りもんだと思う。

一方のレレレのおじさんの職業は、電気屋の社長だというのを知っていた?日ごろの行動からフウテンか危ない人と思われそうだがれっきとした社長なのである。社長が読むのだから読んでいる新聞は、当然日本経済新聞に違いない。これが、いつも外で掃除をしているレレレのおじさんの真の姿なのだ。着ている着物の絵柄もいつものものと違っている。よそ行きの着物だろうか。

 テーブルの上には、ピストルおまわりさんレレレのおじさんに入れたと思われる二つのコーヒーカップが置かれている。招かざる客に対しても礼を失しないのは、さすがバカボンのママだ。

 しかし、バカボンのパパは、バカボンとテレビのチャンネル争いをして足で火鉢をけ飛ばして火鉢は倒れるし、ヤカンのお湯はひっくり返すし、大騒ぎだ。

ハジメちゃんだけがおとなしくてよい子である。

<登場主役>

 ・バカボン

 ・バカボンのパパ

 ・バカボンのママ

 ・ハジメちゃん

 ・ピストルおまわりさん(目ン玉つながりおまわりさん・本官)

 ・レレレのおじさん

<その他の人物と動物>

 ・猫

<場所>

バカボンの家の中(和室)