★「天才バカボン」(とびだすえほん)P.1、2の映像と本文
<本文>
ドロボウ なのだ
「まてーにげるか、ドロボウめ」
〝ババーン〟日本じゅうで 一ばんピストルを うつ おまわりさんが
さけびました。バカボンの いえにドロボウが はいって いろんなものを
ぬすんだのです。
「犯人は わしが みつけるのだう~む この カエルが あやしいのだ」
パパは 外で 迷たんていに なってとくいそうです。
ウ~ワンワン
「わっ、ドロボウは ぼくでは ないよ」
バカボンは、犬に くいつかれてないています。
「みんなと いっしょに つかまえましょう はやくっ」
おやおや たよりない おまわりさんですね。これでは、ドロボウは
にげてしまいますね。
★「天才バカボン」(とびだすえほん)P.1、2の解説
開いた本のまんなかにバカボンの家が建っている。窓とドアの位置から推測すると、この家は1部屋だけの間取りとしかみえない。開いている窓から眺めてみてもタンスがあるだけで他は何もない。屋根に、×印のバンソウコウのような修理跡があるのが、バカボンの家の目印なのだ。
しかし原作の漫画では、バカボンの家が二階建てとして描かれている。この本でも二階建ての豪華な組み立てにして欲しかった。
バカボンとバカボンのパパとママ、そして弟のハジメちゃんを含めて四人家族が住むには狭すぎるようだ。川の字ならぬ四本のマッチ棒のように寝ているのだろうか。しかし、このような家にドロボウに入るとは、なんとも間抜けなドロボウなんだろう。
庭では、飼い犬にかまれたバカボンが泣いている。バカボンのパパは、ドロボウを虫メガネで探しているが怪しいカエルにアカンベーをされて驚いている。バカボンのママは、カエルが大嫌いなのでハジメちゃんもびっくり。
家の前では、ドロボウを追いかけてピストルおまわりさん(目ン玉つながりおまわりさん/本官)が、得意の走りを見せている。残念ながら、得意の拳銃の乱射はしていない。ドロボウは、古典的な唐草模様の風呂敷を背負って、足袋姿で逃げている。風呂敷にこだわったのであれば、頬っ冠りもして欲しかった。
<登場主役>
・バカボン
・ハジメちゃん
・ピストルおまわりさん(目ン玉つながりおまわりさん・本官)
<その他の人物と動物>
・ドロボウ
・カエル
・犬
・猫
・鳥
・池の中の魚(金魚とメダカ)
<場所>
・バカボンの家