飛び出す絵本「大怪獣」Part.4

★「大怪獣」(とびだすえほん)P.3、4の映像と本文

<本文>

大だこ スダールと 宇宙えい ボスタング

重さ三万トン、足の長さ二百メートルというスダールは、南海の秘島コンパス島すむ 巨大な たこの怪獣である。 胴まわりだけでも百メートルはあるというスダールは、海の王者くじらでさえ、ひとひねりでやっつけてしまうという怪力をもっている。

しかし、宇宙えいボスタングだって、まけてはいない。 キール星生まれボスタングもまた、五十メートルの大きさと、一万トンの重さがあり、水中をはしるときは百ノット、空をとぶときは、マッハ2というスピードをもっている。 そのふたつの怪獣が、死力をつくしてたたかうとき、海は荒れ、小山のような波が、たちさわぐ。

スダールが勝つか! ボスタングが勝つか!

                          伊藤 展安 画

★「大怪獣」(とびだすえほん)P.3、4の解説

本を広げると、海の中で、大だこスダールが足を広げて、宇宙えいボスタングに攻撃をかけている。ボスタングも負けじとスダールの足に噛みつき引きちぎっている。怪獣の死闘を前に漁船が大波をかぶって、いまにも沈みそうだ。

<登場する怪獣と解説>

登場作品 ウルトラQ

生れ   コンパス島近海

身長   200メートル(足の長さ)

胴回り  100メートル

体重   3万トン

特徴   名前の由来は「酢蛸」からだといわれている。ミクロネシア近海のコンパス島付近に棲息している巨大な蛸の怪物。8本の長い足で船をからめとり、各国の漁船をいくつも沈没させた。コンパス島の島民たちからは守り神,として崇められると同時に祟り神として恐れられてもいる。 SF作家でパイロットの万城目淳の要請でやってきた国連飛行隊の一斉爆撃を受けて手傷を負い、万城目や島民らと対決したが、いくつもの槍を突き刺されてついに絶命した。

  • 宇宙えい ボスタング

登場作品 ウルトラQ

生れ   キール

身長   50メートル

全幅   40メートル

体重   1万トン

特徴   ボスタングという名前は、キール星で「永遠の命」を意味する。キール星人によって地球に破壊活動のために送り込まれた巨大なエイ。卵のようなカプセルの中から出現し、マンダのようにマッハ2で空を飛び、水中を高速で泳ぐことができ、鋭い尾でタンカーを真っ二つにしてしまう。海上保安庁の巡視船に誘き出された後、最後は航空自衛隊のF-86戦闘機によるミサイル攻撃で爆死した。

<登場場所>

  • 南海の海

<登場するしかけ>

  • 宇宙えいボスタングの口が開くように細工されている