飛び出す絵本 「巨人の星№1」 part.3

ページ.1、2

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<本文>

「飛雄馬よ ごらん。あれが、巨人の星だ。おまえも いつか あの星のように、おおきく おおきく かがやくのだぞ!」

「うん、おれ、とうちゃんを こんなに してしまった 野球は にくいけど、

野球のはなしを している とうちゃんは、やっぱり すきだぜ。がんばるよ とうちゃん」

親子は、あたらしい希望に もえて、夕ぞらを あおぐのでした。

かがやく星を みあげて ちかう 星飛雄馬は、まだ 十五才の 少年でした。

星飛雄馬は、東京の 下町の ある長屋に、おとうさんと おねえさんといっしょに 

すんで いました。数年まえに なくなった おかあさんがわりに、おねえさんが、

ずっと 飛雄馬の めんどうを みてくれて いました。

おとうさんの一徹は、日やといをして、はたらいていました。三人のくらしは、けっして 

らくでは ありませんでしたが、この親子には、おおきな 夢が ありました。

それは、飛雄馬を りっぱな 巨人軍の 選手にすることでした。

おとうさんの一徹は、むかし、巨人軍で 史上最高の 三塁手になると いわれて

いましたが、肩を こわしてしまい、苦心のすえ、「魔送球」を発明しましたが、とうとう、めぐまれぬままに、巨人軍を やめさせられて しまったのでした。

一徹は、はたせなかった じぶんの夢を 飛雄馬の未来に たくし、まい日まい日

一生けんめいにつるはしを ふるっていました。

 

       魔 送 球

         星一徹が、考えだした 投げかただ。三塁を守り、一塁への送球を 

変化させ、ぶつけるように 見せかけてランナーの 足をとめさせる。

 

巨人の星」(とびだすえほん)P.1、2の解説

 本を広げると、雄馬の一家が暮らしている長屋が飛び出してくる。年季の入った長屋には、洗濯物が干しある風景が現れる。懐かしい石焼いもの屋台を引いているおじさん。そばには、お母さんに焼き芋を買ってもらった子供が嬉しそうだ。

 真ん中には、雄馬がお父さんの一徹とお姉さんの明子と一緒に星を見上げている。その後ろには、腹巻とダボシャツを着た長屋の住民のおじさんが両手を挙げて伸びをしている。

 

<登場人物>

 

<登場場所>

  ・星一家が住んでいる下町の長屋の前

 

<登場するしかけ>

  ・なし。