飛び出す絵本「ひみつのアッコちゃん魔法のファッションショー」Part.4

★「ひみつのアッコちゃん魔法のファッションショー」(とびだすえほん)P.3、4の映像と本文

<本文>

 「どろぼうだあー。」

大将が、どろぼうを おいかけて いるのを みた、ガンモやチカが、

こどもこうえんから おしよせて きました。

「な、なんでえ、チビばかりじゃないか。」

 どろぼうは、ばかにして みんなを おどかそうと しました。そのときです。

「おっほん。」

「あっ ふじんけいかん!」

どろぼうは びっくりして、こしを ぬかして しまいました。じつは、アッコちゃんが、魔法のかがみで ばけたのです。

「こいつ、とうとう かんねん したな。」

大将は どろぼうの 頭を ポカポカ ぶって おおいばりです。

ひみつのアッコちゃん魔法のファッションショー」(とびだすえほん)P.3、4の解説

 本を広げると、児童公園の中の派出所が現れた。派出所の前には、婦人警官に化けたアッコちゃんがいる。

 赤い袋を背負った泥棒が婦人警官にばけたアッコちゃんを見て驚いてひっくり返っている。大将は、手に持っている棒で泥棒の頭をポカポカとぶっているようだ。周りには、ガンモ、チカ、カン吉、少将、モコが婦人警官姿のアッコちゃんを見て驚いている

<登場人物>

  • アッコちゃん
  • 大将
  • ガンモ
  • チカ
  • カン吉
  • 少将
  • モコ

<登場場所>

  • 児童公園の派出所の前。

<登場するしかけ>

大将の後ろにある矢印を左右に動かす棒を持った大将の腕が動き泥棒をポカポカと殴りつける。

 

飛び出す絵本「ひみつのアッコちゃん魔法のファッションショー」Part.3

★「ひみつのアッコちゃん魔法のファッション」(とびだすえほん)P.1、2の映像と本文

<本文>

 モデルを たのまれた アッコちゃんは、ファッションショーに でることになりました。いっしょに きた チカが、とつぜんーー。

「わたしも でたい。」

と いったので、しかたなく ウエディング ドレスを きせましたが、チカの 

かっこうを みて、かいじょうの ひとたちは、おおわらい。

「いよー かっこいいぞっ。」

大将が さけびました。

「ねえ カン吉くん、わたしって そんなに すてきなのかしら。」

 うしろで ドレスの すそを もって いた カン吉は、おかしくて たまりません。

“大将は アッコちゃんの ことを ほめたのに・・・”

ミニスカートの アッコちゃんは、ほんとうに かわいいい かんじです。

ひみつのアッコちゃん魔法のファッションショー」(とびだすえほん)P.1、2の解説

 本を広げると、ファッションショーの会場。ステージが現れる。司会のおじさんがショーを盛り上げているようだ。

 ステージのライトを浴びているチカちゃんがウエディングドレスを着てステージに立っている。そのウエディングドレスの裾をカン吉くんが持って一緒に登場

 観客席の一番前では、左からモコちゃん、ガンモ、シッポナ(猫)、少将(赤ちゃん)、ドラ(どら猫)、大将たちが見ている。

<登場人物・動物>

  • アッコちゃん
  • チカ(チカ子)
  • カン吉
  • 大将
  • ガンモ
  • 少将
  • モコ
  • ドラ(猫)
  • シュポナ(猫)

<登場場所>

  ・ファッションショーの会場

<登場するしかけ>

  ・ステージ右手の矢印を左右に動かすアッコちゃんのスカートの柄がチェックから赤い水玉模様に変わる

 

飛び出す絵本「ひみつのアッコちゃん魔法のファッションショー」Part.2

★「ひみつのアッコちゃん魔法のファッションショー」の表紙と裏表紙

<表紙>

<裏表紙>

★『「ひみつのアッコちゃん魔法のファッションショー」フジテレビのとびだすえほん』の基本情報

  • 発行年月日/昭和47(1972)年8月30日
  • 発行所/株式会社 万創
  • 編集人/辻 勝三郎
  • 発行人/山田 高旦
  • 印刷/凸版印刷株式会社

<お断り>

 文中に差別的な言葉が使われていますが、原文を忠実に表すために使用しています。差別的な意図は一切ありませんので、ご了解願います。

 

飛び出す絵本「怪獣大決戦」Part.9

★「怪獣大決戦」の面白情報箱②

★登場しているヒーローの味方の紹介

ウィンダム(正式にはウインダム。イは大文字)(カプセル怪獣

登場作品 ウルトラセブン

生れ   M78星雲メタル星

身長   ミクロ~40メートル

体重   0~2万トン

特徴   モロボシ・ダンが使うカプセル怪獣1体。普段はモロボシ・ダンがケースに入れて携帯するカプセルに収められており、ダンがそれを投げると巨大化する。ダンがセブンに変身できない時、彼の代わりに戦う。メタル星に生息する金属質の表皮と電子頭脳を持った生物。額のビームランプから破壊光線やレーザーショットを放つが、ここを攻撃されると弱い。

★登場している怪獣の紹介

P.1、2

●ロボット竜ナース

登場作品 ウルトラセブン

生れ   ワイルド星

身長   120メートル

直径   30メートル(どくろを巻いた状態)

体重   15万トン

特徴   ワイルド星人が製造したドラゴン型のロボット怪獣。重力場コントロールを利用して超光速で活動することができ、とぐろを巻くことで円盤状へと変形して高速で飛行する。円盤状の下部から「レーザーショット」という光弾を連射することができる。口からはナース光線を放ち、敵に巻き付いて締め上げ破壊してしまう。 

●ミイラ怪獣ドドンゴ

登場作品 ウルトラマン

生れ   奥多摩・鬼の台丘陵

身長   40メートル

体重   5万トン

特徴   一見、麒麟にも見える姿をしている。目から放たれる光線を発し、敵を焼き払う。目を潰されても角がセンサーの役をしているため、戦うことができる。尻尾は鋼鉄の1万倍の硬さを持っている。ドドンゴの着ぐるみは二人一組で演じるタイプのため「ドーンとやろうぜ」ということでドドンゴ命名されたといわれている。

P.3、4

●大だこ スダール(地球怪獣)

登場作品 ウルトラQ

生れ   コンパス島近海

身長   200メートル(足の長さ)

胴回り  100メートル

体重   3万トン

特徴   名前の由来は「酢蛸」からだといわれている。ミクロネシア近海のコンパス島付近に棲息している巨大な蛸の怪物。8本の長い足で船をからめとり、各国の漁船をいくつも沈没させた。コンパス島の島民たちからは,守り神として崇められると同時に祟り神として恐れられてもいる。 SF作家でパイロットの万城目潤の要請でやってきた国連飛行隊の一斉爆撃を受けて手傷を負い、万城目や島民らと対決したが、いくつもの槍を突き刺されてついに絶命した。

●宇宙えい ボスタング

登場作品 ウルトラQ

生れ   キール

身長   50メートル

全幅   40メートル

体重   1万トン

特徴   ボスタングという名前は、キール星で「永遠の命」を意味する。キール星人によって地球に破壊活動のために送り込まれた巨大なえエイ。卵のようなカプセルの中から出現し、マンタのようにマッハ2で空を飛び、水中を高速で泳ぐことができ、鋭い尾でタンカーを真っ二つにしてしまう。海上保安庁の巡視艇に                                                                     に誘き出された後、最後は航空自衛隊のF-86戦闘機によるミサイル攻撃で爆死した。

カプセル怪獣 ミクラス

登場作品 ウルトラセブン

生れ   M78星雲バッファロー

身長   1センチ~40メートル

体重   1グラム~2万トン

特徴   バイソンに似た特徴を持つ。500万馬力の怪力が自慢で、から赤い熱線を放つ。カプセル怪獣の一つで、主人公のモロボシ・ダンウルトラセブンに変身できない場合に、代わりに戦う。

●高原竜 ヒドラ

登場作品 ウルトラマン

生れ   伊豆大室山

身長   60メートル

体重   3万トン

特徴   大室山の火口から現れる怪獣。先史時代から日本に生息する始祖鳥の一種とされる。戦闘では口から放つ高熱火炎と嘴攻撃を武器とする。大きな羽を羽ばたかせて発生させるマッハ2の突風も武器としている。

P.5、6

●コメット怪獣ジャイアン

登場作品 キャプテンウルトラ

生れ   ジャイアン彗星

身長   2~50メートル

体重   70kg~2万トン

特徴   ジャイアン彗星から追放された巨大な宇宙人。目から物体を巨大化させる光線を放つ。通常は、首輪を付けられて人間サイズに縮小されている。首輪を外されると巨大化する。首輪を付けられて元に戻してカプセルでジャイアン彗星へ送り返された。

●シャモラー(スペクトル怪獣)

登場作品 キャプテンウルトラ

生れ   アステロイド

身長   2~40メートル

体重   80㎏~1万5千トン

特徴   イワフジ博士が、怪獣が人類にとって代わるべきだという主義を地球人類に認めさせるため、密かに育てていた怪獣。頭部から3色のスペクトル光線を放つ。当初は人間と同じくらいの身長だったが、キャプテンウルトラに存在を知られると博士に操作によって巨大化。シュピーゲル号から投下された好物の果物に釣られた隙にロケット砲を頭部に浴びて絶命した。

P.7、8

●ケムール人(誘拐怪人)

登場作品 ウルトラQほか

生れ   ケムール星

身長   1.9~30メートル

体重   40㎏~1万5千トン

特徴   全身を人工臓器や人工皮膚にすることで延命を図ってきたが、を残して体が老化に耐えられなくなったため、人間の若い身体を求めて地球へ飛来した。

首から下は地球人に近いが、特徴として、①左右非対称の頭部②高さが異なる3つの小さな目③頭頂部から生えたチョウチンアンコウの様な触覚といった「正体不明の存在」。笑いながらを駆け抜けるなどの不気味なキャラとなっている。

ジャミラ(棲星怪獣)

登場作品 ウルトラマン

生れ   地球

身長   50メートル

体重   1万トン

特徴   ジャミラは悲劇の怪獣だ。もともとジャミラは人間であった。フランスの宇宙飛行士ジャミラは、宇宙へと旅立ったが宇宙ロケットの事故で金星に不時着した。金星は灼熱の地獄である。助けを求めるが救助は不可能とし、ジャミラを見捨てるしかなかった。金星の環境のせいで体に変化を起こし、人間とは思えない姿に変わり果てる。

ジャミラは、見捨てられた地球人への復讐を近い、地球へ戻ってきた。武器は、口から吐く100万度の高熱火炎と、インド象5000頭を持ち上げるほどの腕力。

●ゴドラ星人(反重力宇宙人)

登場作品 ウルトラセブン

生れ   ゴドラ星

身長   2~52メートル

体重   120㎏~45千トン万トン

特徴   非常に頭脳的な宇宙人で甲殻類のはさみのような両腕に装着された光線銃「ゴドラガン」と、相手を閉じ込める「ゴドラカプセル」が武器。重力をコントロールしてあらゆる物体を浮かび上がらせることができる。最後は巨大化してセブンと戦うが、劣勢と見て逃亡を図ったところをエメリウム光線で倒される。

ベムラー(宇宙怪獣)

登場作品 ウルトラマン

生れ   M35星

身長   50メートル

体重   2万5千トン

特徴   宇宙の平和を乱す悪魔のような怪獣として恐れられている狂暴な性質の宇宙怪獣。全身に鱗と毒のある鋭いトゲが生え、小さな前肢と長い尾を持ち、2足歩行を行う。青く光る球に変身して宇宙空間をマッハ1.3の速度で移動できるほか、水中でも活動できる。40万馬力の力を持つが、両腕が退化していることから接近戦は苦手である。武器は口から吐く青色の熱光線。

ウルトラマンと戦い、スペシウム光線を受けて撃破される。

ペスター(油怪獣)

登場作品 ウルトラマン

生れ   中近東、海底

身長   50メートル

全幅   80メートル

体重   2万5千トン

特徴   立ち上がったヒトデを横に二体つなぎ合わせ、それをコウモリの翼に見立てて中央にコウモリ似の顔を付けるという傑作。オイルを主食としており、口から火炎熱線を吐く。1日に1兆円分の石油を呑むこともある。元々は石油の産出量の多い中近東で活動していたが、科学捜査隊中近東支部の警戒が厳重になったので、海底を時速百キロのスピードで日本へとやってきた。

武器は口からの火炎放射。その火炎放射でコンビナートを火の海にしてしまう。消火するために現れたウルトラマンに、背後から火炎放射で攻撃するがスペシウム光線で殺されてしまう。

P.9、10

ガマクジラ(汐吹き怪獣)

登場作品 ウルトラマン

生れ   伊勢湾近海

身長   35メートル

体重   1万トン

特徴   ガマガエルとクジラを足し合わせたような容姿で海に生息する怪獣。真珠を常食とし、世界各地の真珠貝の産地を襲って真珠価格の暴騰を招く。また、凄まじい勢いで噴出させる潮吹きも武器を持っている。真珠養殖場を襲い、科学特捜隊のロケットブースターユニットを尻尾に撃ち込まれて上空へ飛ばされ、空中でウルトラマンと激突し、爆発四散する。

●ピーター(深海怪獣)

登場作品 ウルトラQ

生れ   フィリッピン沖の深海

身長   20センチ~30メートル

体重   500グラム~1万5千トン

特徴   学名がついている珍しい怪獣である。学名はアリゲートータス。名前か

ら判断するとワニとカメの合体か、と想像させるが巨大化したときの姿は、まった

く違った姿だ。深海に生息し、気圧や水圧の変化で体の大きさを変えることができ

る。予知能力を持つが、これといった武器は持っていない。

●バクトン(合成怪獣)

登場作品 キャプテンウルトラ

生れ   火星・ニューキャナルシティ

身長   40メートル

体重   2万5千トン

特徴   火星のニューキャナルシティに建設された、人工的に食料を作るバクトンセンターが突如怪獣化したもの。目から光線を放つ。口からは炎を吐く。コードで体内にいる敵を締め付ける。第7重水を食料としている。建物が合成物の影響で生きた怪獣に変異する発想が面白い。ニューキャナルシティを破壊したが、最期はシュピーグル号の自爆で体内のⅤⅩ構成元素を分解されて爆散した。

●ドラコ(彗星怪獣)

登場作品 ウルトラマン

生れ   彗星ツイフォン

身長   45メートル

体重   2万トン

特徴   彗星ツイフォンが地球の近くを通過した際、地球へ飛来した宇宙怪獣。1本の短い角と巨大な翼を持ち、体表は黒いタイルのような皮膚で覆われている。両手の鎌を武器として、素早い動きで飛翔して敵を翻弄する戦法を得意とする。飛行速度はマッハ2。日本アルプスの山中でギガスや途中から介入したレッドキングと三つ巴の戦いとなる。レッドキングに翼をむしり取られ、格闘技を決められて力尽きた。

●レットキング(どくろ怪獣)

登場作品 ウルトラマン

生れ   太平洋、多々良島

身長   45メートル

体重   2万トン

特徴   バルタン星人と並んで怪獣ファンに愛されている人気怪獣。ガラガラヘビの尻尾のように蛇腹になっていて、頭頂部に向かうにつれて細くなっている。武器は、腕力のみという典型的な怪獣。その怪力はぬきんでて、尻尾も巧みに使い、怪獣の中でも特に強い怪獣といった理由で人気がある。性格を一言で現せば悪役レスラー。知能は、それほど高くない。

性質は怒こりっぽく短気で好戦的。ウルトラマンとの戦いでは、ウルトラスイングで振り回され、岩に叩きつけられて弱ったところに首投げを受け絶命する。

●リトラ(原始怪鳥)

登場作品 ウルトラQ

生れ   東海地区・金峰山付近

身長   5メートル

翼長   15メートル

体重   1万トン

特徴   古代に生息した鳥類と爬虫類の中間生物で、学名はリトラリア。東海弾丸道路第三工区の地底に眠っていたが、工事中にさなぎの状態で見つかり孵化する。武器として口から酸を吐くが、これを使うと自身も体内の呼吸器が溶解して死に至る。飛行速度はマッハ2。

ネロンガ(透明怪獣)

登場作品 ウルトラマン

生れ   伊豆半島(詳しくは伊和見山の井戸)

身長   40メートル(45メートルという設定場面もある)

体重   4万トン

特徴   電気を吸って生きている。電気を吸っていないときには姿が見えない。あたまの角の間から強力な破壊光線を出して、敵を倒す。ウルトラマンスペシウム光線には弱い。最大の武器といわれる頭の角(触覚)で放つ破壊光線(電撃)は、意外に効き目がないようで、せいぜい人間を気絶させる程度の能力しかない。当然だが、ウルトラマンには、まったく効かない。

一説によるとネロンガは、江戸時代にすでに生まれていたが、武士に切られて一度死んだことがあるというエピソードを抱えている。

●ゴルゴス(岩石怪獣)

登場作品 ウルトラQ

生れ   富士山麓・好野の池

身長   40メートル

体重   10万トン

特徴   富士山から生まれた岩石生命体。全身が岩石でできている。硬い体を使った体当たり攻撃が得意。鉄を吸い寄せる能力がある。背中の発光する箇所が弱点。口から高熱の蒸気を吹き出し10万トンという巨大な重量を武器にして行動する。強固な外殻でピストルの弾さえ跳ね返すが、タケルに核を抜き取られて絶命し、その核はピストルの銃弾で撃ち抜かれて爆発、消滅する。

 

飛び出す絵本「怪獣大決戦」Part.8

★「怪獣大決戦」の面白情報箱①

★この本に登場する怪獣たちは、どのようなテレビ番組で活躍したの? また放映はいつだったのか

 この本に登場する怪獣たちは、ウルトラマン・シリーズの4つのテレビ番組で登場したもの達だ。

★登場したウルトラ・シリーズのテレビ番組

1.「ウルトラQ」モノクロ作品 全27回

・  放映テレビ局  TBS系

・  放映時期    1966(昭和41)年1月2日~

1966(昭和41)年7月3日

・  放映時間    毎週日曜日 午後7時~7時30分

ウルトラQ」は、日本で初めての特撮テレビシリーズ番組である。制作は、ご存じ円谷プロダクション。企画段階では、あらゆる物事のバランスが壊れたときに起きる怪奇現象を取り上げて「アンバランス」という番組名で制作する予定であった

   しかしその後、怪奇現象のほかに怪獣や宇宙人も出現する内容に変更され、タイトルも「ウルトラQ」に改められた。この命名には、1964(昭和39)年に開催された東京オリンピックが関係している。東京オリンピックで多くのメダルを獲得した人気競技のひとつに体操がある。この体操競技で初めて耳にする印象的な言葉があった。それは、高度な技のことをあらわす「ウルトラC」という言葉だ。この「ウルトラC」は、当時流行語ともなっていた。この言葉をもじって「ウルトラQ」と命名された。

ウルトラQ」は、石坂浩二の「これから30分間、あなたの目はあなたの体を離れ、この不思議な世界へとはいってゆくのです」というオープニング・ナレーションで番組が始まる。何が始まるだろうとわくわくしていた子供たちが大勢いたに違いない。

 

番組内容は、民間航空会社のパイロット万城目淳、助手の戸川一平そして新聞記者の江戸川由利子の3人を中心に、毎回、怪獣や宇宙人が登場し事件を引き起こすというものだった。この番組で登場した怪獣たちは、これまで子供たちが描いていた怪獣や宇宙人のイメージをはるかに超えるものであった。

この番組の成功から怪獣ブームが起こり、ウルトラ・シリーズが始まることになった。 

2.「ウルトラマン」 全39回

・  放映テレビ局  TBS系

・  放映時期    1966(昭和41)年7月17日~

1967(昭和42)年4月9日

・  放映時間    毎週日曜日 午後7時~7時30分

ウルトラマン」は、人気番組「ウルトラQ」に引き続く空想特撮シリーズとして制作された。しかし、前作とは、大きなパラダイムシフトがあった。それは、巨大な宇宙人が正義の味方として登場してきたことである。これまでも、強大な生き物や怪獣が登場するテレビ番組や映画はあったが、それに対抗する正義の味方は、あくまでも等身大の人間であった。宇宙人でしかも巨大な体と得意技を駆使して闘うヒーローに子供たちは興奮したのである。さらに、「M78星雲」からやってきたというフレーズも謎めいていて子供の科学心をくすぐるものであった。

物語は、科学特捜隊のハヤタ隊員が小型ビートルで正体不明の赤と青の物体を追跡するところから始まる。追跡していたハヤタ隊員のビートルに事故が発生し命を落としてしまう。赤い物体に乗っていたM78星雲からやってきた宇宙警備隊員は、責任を感じて自分の命をハヤタ隊員にささげ、地球防衛のために一緒に戦うことを誓った

宇宙人に命を救われたハヤタ隊員は、危機に直面するとベーターカプセルでウルトラマンに変身して地球侵略をねらう数多くの怪獣や宇宙人と闘うことになる。

2.「キャプテンウルトラ」 全24回

・  放映テレビ局  TBS系

・  放映時期    1967(昭和42)年4月16日~

1967(昭和42)年9月24日

・  放映時間    毎週日曜日 午後7時~7時30分

 前作の「ウルトラQ」と「ウルトラマン」が高視聴率を獲得し、怪獣ブームを巻き起こした。しかし、ウルトラマン」の番組制作が次第に間に合わなくなり、やむなく放送は打ち切りを余儀なくされた。この放送を提供していた武田薬品工業およびTBSは、人気のウルトラ・シリーズの続行を熱望した。

 特撮番組に興味を持っていた東映がウルトラ・シリーズのコンセプトを引き継ぎ、第3弾の制作を受け持つことになった。東映側は、カラーによる特撮番組ということで張り切って「キャプテンウルトラ」の制作に当たった

 キャプテンウルトラ」の舞台は、21世紀後半で宇宙開発計画の発達によって地球は「宇宙開拓時代」を迎えていた。宇宙への進出に伴う危険に対応するため、宇宙ステーション「シルバースター」所属の宇宙警察パトロール隊が編成された。隊員・本郷武彦ことキャプテンウルトラは、宇宙船シュピーゲル号を駆って宇宙人や怪獣たちと戦い続ける物語。

3.「ウルトラセブン」 全49回

・  放映テレビ局  TBS系

・  放映時期    1967年10月1日~1068年9月8日

・  放映時間    毎週日曜日 午後7時~7時30分

 時代設定は、はっきりしていないが、地球は遊星間侵略戦争いより多くの宇宙人に狙われているM78星雲からやってきた恒点観測員340号は、任務のためにやってきた地球が宇宙人からの侵略にさらされていることを知って地球にとどまったモロボシ・ダン(諸星 弾)という青年に姿を変え、特殊部隊「ウルトラ警備隊」のメンバーに加わって地球防衛の任務に就いた。

 モロボシ・ダンは、ウルトラアイを装着して本来の姿である宇宙人「ウルトラセブン」に変身し、多くの宇宙人や怪獣と闘い続ける。

 ウルトラセブン」は、優れた作家たちにより脚本が書かれているため、SFドラマとしても素晴らしく、特撮ヒーロー番組の最高傑作だと言われている。   

宇宙滞在期間に日本記録167日を達成した宇宙飛行士の古田聡さんは、「ウルトラセブン」を見て宇宙飛行士を目指したと説明している。このエピソードが、この番組の完成度の高さを表している。

★テレビ版「ウルトラQ」の歌「大怪獣の歌」

 *放映された番組のオープニングでは、歌詞のないインストルメント音楽が流されていた。番組の人気が高まったため歌詞の付いた歌が放映の終わったあとに作られた。

作詩/東京一

作曲/宮内國郎

歌/みすず児童合唱団

 

やまをくだき うみをけちらし

じなりとともに やってくる

かいじゅう かいじゅう だいかいじゅう

ひびけ ビルのたにまに

さけべよるの ハイウェイ

キュー キュー キュー

ウルトラ Q

 

いわをくだき くもをかきわけ

じなりとともに やってくる

かいじゅう かいじゅう だいかいじゅう

もえる とうきょうのまち

やける よるのだいとかい

キュー キュー キュー

ウルトラQ

★テレビ版「ウルトラQ」の歌「ウルトラマーチ」

 *こちらの曲も放映された番組のオープニングでは、歌詞のないインストルメント音楽が流されていた。番組の人気が高まったため歌詞の付いた歌が放映の終わったあとに作られた。

作詩/東京一

作曲/宮内國郎

歌/みすず児童合唱団

 

うずまくそらに くろいくも

やまをゆさぶる ゴメスのさけび

ひをはき こわし ぶっとばせ

じゅん「いっぺい!ゆくぞ!

いっぺい「まかしときッ!

ウルトラウルトラ ウルトラエース

だいちをけって きょうもいく

われらがエース ウルトラエース

 

こおるオーロラ もうふぶき

なだれとともに ペギラのさけび

ひをはき こわし ぶっとばせ

じゅん「ゆりちゃん!ゆくよ!

ゆりこ「とくダネ ネッ!

ウルトラウルトラ ウルトラエース

だいちをけって きょうもゆく

われらがエース ウルトラエース

 

★テレビ版「ウルトラマン」の歌「ウルトラマンの歌」

作詩/東京一

作曲/宮内國郎

歌/みすず児童合唱団

 

胸につけてる マークは流星

自慢のジェットで 敵をうつ

光の国から ぼくらのために

来たぞ われらの ウルトラマン

 

手にしたカプセル ピカリと光り

百万ワットの 輝きだ

光の国から 正義(せいぎ)のために

来たぞ われらの ウルトラマン

 

手にしたガンが ビュビュンとうなる

怪獣退治の 専門家

光の国から 地球のために

来たぞ われらの ウルトラマン

★テレビ版「キャプテンウルトラ」の主題歌「キャプテンウルトラの歌」

(第1話~12話)

作詩/長田紀生

作曲/冨田勲

歌/ボーカル・ショップ、東京マイスタジンガー、上高田少年合唱団

 

月も火星も はるかに超えて

宇宙に飛び出す シュピーゲル

シュピーゲル シュピーゲル シュピーゲル

スリー トゥ ワン ゼロ!

そら行け キャプテンウルトラ

 

太陽背にうけ 光線銃で

宇宙の怪物 やっつけろ

やっつけろ やっつけろ やっつけろ

スリー トゥ ワン ゼロ!

そら行け キャプテンウルトラ

 

シルバースターの 誇りも高く

宇宙の平和を 守りぬけ

守りぬけ 守りぬけ 守りぬけ

スリー トゥ ワン ゼロ!

そら行け キャプテンウルトラ

★テレビ版「キャプテンウルトラ」の主題歌「宇宙マーチ」(第13話~24話)

作詩/長田紀生

作曲/冨田勲

歌/ボーカル・ショップ

 

宇宙が燃えてる 星が呼んでる

だれもしらない ぼくらの世界だ

宇宙を呼ぼう 宇宙をつかもう

宇宙のマーチを 歌うんだ

 

海よりでっかい 海より青い

飛んでいこうよ ぼくらの世界へ

宇宙を呼ぼう 宇宙をつかもう

宇宙のマーチを 歌うんだ

 

ひとりじゃないんだ みんなで行くんだ

あしたがあるんだ ぼくらの世界は

宇宙を呼ぼう 宇宙をつかもう

宇宙のマーチを 歌うんだ

★テレビ版「ウルトラセブン」の歌「ウルトラセブンの歌」

作詩/東京一

作曲/冬木透

歌/みすず児童合唱団

 

セブン セブン……

セブン セブン……

はるかな星が 郷里(ふるさと)

ウルトラセブン ファイターセブン

ウルトラセブン セブン セブン

進め! 銀河のはてまでも

ウルトラアイでスパーク!

 

セブン セブン……

モロボシダンの名をかりて

ウルトラセブン ヒーローセブン

ウルトラセブン セブン セブン

倒せ! 火をはく大怪獣

ウルトラビームでストライク!

 

セブン セブン……

ミラクルマンのナンバーだ

ウルトラセブン エースだセブン

ウルトラセブン セブン セブン

守れ! ぼくらのしあわせを

ウルトラホークでアタック!

★挿入歌の作詞家「東京一」の正体は、ウルトラシリーズの演出家で監督の「円谷一」のペンネームである。

 

飛び出す絵本「怪獣大決戦」Part.7

★「怪獣大決戦」P.9,10の映像と本文

<本文>

がんばれ ウルトラセブン!!

「さあこいっ 怪獣ども!!

怪獣連合があらわれたとの通報でウルトラセブンは、いちはやくとんで来た。

「えいっ!!

「ギヤーッ」

ウルトラセブンの めざましい かつやくだ。

「ウインダム たのむぞ!1

「ガオー」

ウルトラセブンにこたえて ウインダムは、勇ましく ふるい立った。怪獣どもの命も あと数秒だ。がんばれ、がんばれ!!

アイスラッカーで やっつけろ!!

前村 教剛 画

★「怪獣大決戦」(とびだすえほん)P.9、10の解説

本を開くと、大勢の怪獣と死闘をしているウルトラセブンが力強いパンチを繰り出している勇姿が現れる。一番手前には、ウイングダムと戦っているガマクジラ、ピーター、バクトンが現れる。その後ろには、翼を広げているドラコと牙をむきだしているレッドキングもいる。一番後ろには、ウルトラセブンのパンチうけているリトラ、ネロンガ、大きな口を開けているゴルゴスがいる。怪獣たちに囲まれたウルトラセブン

<登場ヒーロー>

ウルトラセブン

<登場ヒーローの味方>

・ウインダム

<登場怪獣>

・  ガマクジラ

・  ピーター

・  バクトン

・  ドラコ

・  レットキング

・  リトラ

・  ネロンガ

・  ゴルゴス

<登場場所>

・  海のそばの岩場

<登場するしかけ>

・  ウインダムの右側にある矢印を左右に動かすとウインダムが戦っている様子が現れる。

 

飛び出す絵本「怪獣大決戦」Part.6

★「怪獣大決戦」(とびだすえほん)P.7、8の映像と本文

<本文>

地球制服をたくらむ宇宙怪獣

ケムール人、ジャミラ、ゴドラ星人を相手に、ウルトラマンは いま戦っている。

がんばれ ウルトラマン!!てきは まだ多いのだ!!

ベムラーもぺスターも おおあばれしているぞ。

伊藤 展安 画

「怪獣大決戦」(とびだすえほん)P.7、8の解説

 本を広げると、海上で大勢の宇宙怪獣と戦っているウルトラマンが大きく飛び出してくる。ジャミラにパンチを繰り出しているウルトラマン足ではケムール人にキックで攻めている。沖には、船が見える。船の周りでは、ベムラーとぺスターも大暴れしている。海は、炎に包まれて戦いの激しさを現わしている。

<登場ヒーロー>

<登場怪獣>

<登場場所>

<登場するしかけ>

  • なし