飛び出す絵本「帰ってきたウルトラマン1」Part.9
★「帰ってきたウルトラマン1」の面白情報箱②
★「帰ってきたウルトラマン」には、原作漫画があるの?
「帰ってきたウルトラマン」には、原作漫画は存在しない。本作品が製作された背景は、前作の「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」の視聴率が高く、好評を得たことで続編の制作が検討された。
当初は初代ウルトラマンが帰ってくるという設定であったが、ウルトラマンの力を得た未熟な青年が成長していく人間ドラマを主体とした物語に切り替わった。「帰ってきたウルトラマン」というタイトルであるため、初代ウルトラマンが再び地球に帰ってきたと思ってしまうが、本作に登場するヒーローは初代ウルトラマンとは外見が似ているだけの別人である。
TBSのプロデュサーや円谷特技そして円谷英二監督を加えて検討、制作された作品で、特定の原作者がいる訳ではない。
★「帰ってきたウルトラマン」のプロフィール
・身長:40メートル
・体重:3万5000トン
・年齢:1万7000歳
・飛行速度:マッハ5
・走行速度:時速600キロメートル
・水中速度:180ノット
・地中速度:マッハ4
・ジャンプ力:400メートル
・腕力:10万トンタンカーを持ち上げる
・聴力:200キロメートル先の針が落ちる音も聴こえる
★本作品の「帰ってくるウルトラマン1」で登場する能力と武器
●スペシュウム光線
初代ウルトラマンと同じく、両腕を十字に組んでエネルギーをスパークさせ、右手から発射する破壊光線。
全編を通して使用され、序盤では決まり手として多くの怪獣を葬った。ベムスターに破られて以降、ウルトラブレスレットに決まり手の地位を譲っているが、ナックル星人の宇宙艦隊を壊滅させ、最終話ではゼットンを葬るなど、ここ一番の見せ場では威力を発揮しており、後年にもしばしば使用されている。
公式設定では、初代ウルトラマンと同程度の威力とされている。また、放映当時では白色の光線だったが、その後、青白い光線となっている。
●流星パンチ
帰ってきたウルトラマンの主題歌でも、流星パンチという技がうたわれているが、流星パンチという技は、存在しないと思われる。名前が似ている、流星キックという技は存在する。別名ウルトラキックともいわれ上空へ空高く飛び上がり、急降下しながら敵に蹴りを入れる技のこと。
●ウルトラキック
腹部めがけて放つキック。郷がキックボクサーの東三郎にこの技を伝授した。ストレートや横蹴り、回し蹴りなどのバリエーションがある。
●ウルトラチョップ
ジャンプして敵の頭上から鋭い手刀を浴びせる技。単独で致命傷を与えることはないが、何度も繰り出して相手を弱らせたり、他の技と組み合わせたりすることで、絶大な威力を発揮した。
●ウルトラパンチ
敵の弱点を見極めて打ち込むストレートパンチ。
★この作品に登場する人物
●郷隊員
本作品の主人公。本名は、郷 秀樹。年齢23歳。坂田自動車修理工場で設計・開発中のレーシングマシン「流星号」のレーサー。
オイル怪獣タッコングの襲来時に逃げ遅れた少年と愛犬を救おうとして命を落とすが、正義感と勇敢さに感動したウルトラマンと一体化したことで命を共有して復活し、人類の自由と幸福を脅かす敵と戦う決意を胸にマットに入隊した。
もともと運動神経に恵まれたが、ウルトラマンと一体化したことで能力が増幅されている。しかし、その超人的な能力に思い上がって自らピンチを招くこともあり、他の隊員との対立を起こすことも度々あった。だが、人間的に成長するにつれチームに融和し、他の隊員とも打ち解けるようになる。
最終的には、ウルトラの星の危機を救うべく、ウルトラマンとしてウルトラの星に旅立っていった。
●加藤隊長
本名は、加藤 勝一郎。年齢は38歳。元陸上自衛隊の一佐でMAT日本支部の初代隊長。
郷の勇気ある行動に感銘を受け、MATへの入隊を薦めた。温厚な性格だが、責任感が強く、規律にも厳しい。単身で危険地帯に調査に赴くなど、外柔内剛の部下思いの上司である。
●南隊員
本名は、南 猛。年齢25歳。MAT日本支部の副隊長格。心優しい性格の持ち主であり、チームワークを大切にし、入隊当初の郷秀樹の面倒をよく見ていた。隊員の意見をバランスよく聞こうとしていた。オリンピックの射撃競技の金メダリストだったという。
●岸田隊員
本名は、岸田 文夫。第101代内閣総理大臣の岸田文雄とは漢字が一字違い。年齢は25歳。プライドが高く、少々短気なところもある。正義感と責任感が強い。何かと郷と意見や感情が対立することが多かったが、郷に助けられたことを契機に打ち解け合う仲となった。
●上野隊員
本名は、上野一平。年齢23歳。若く、直情型の熱血漢。感情をストレートに出すが、同い年の郷と仲が良く、チームで孤立した郷をかばうことも多かった。
●丘隊員
本名は、丘ユリ子。年齢20歳。日本支部の紅一点で、主にオペレーターを担当する。剣道四段の腕前で、実戦でも男性隊員には劣らない。全隊員が洗脳された際に、男性隊員と格闘して打ち伏せたうえ、隊員たちの洗脳を解いたこともある。
★MAT隊員とは?
MATとは、Monster Attack Teamの略称で日本語にすると「怪獣攻撃隊」と言える。怪獣戦を中心に怪事件調査、侵略者からの防衛を任務とする部隊。国際平和機構の地球防衛庁に所属する特殊部隊で、本部はニューヨークに置かれ、世界各国に支部がある。
MAT日本支部は東京湾の海底にある。内部には司令室を中心に、隊員たちの住まいや病院などの居住施設、訓練場、ライドメカの格納庫や整備場が設けられ、アローやジャイロの発進サイロは地上部に設置されており、チューブ状の通路によって往来する設計となっている。
★この作品に登場している怪獣の紹介
●タッコング(オイル怪獣)
生れ 東京湾
身長 45メートル
体重 2万3千トン
特徴 石油を呑んで口から火を出す。何でも吸い付ける吸盤が100個ついている。
●キングザウルス三世(古代怪獣)
生れ 箱根山中
身長 45メートル
体重 2万7千トン
体長 105メートル
特徴 ウランを食べ、霧のような光線を吐く。光の波バリアを出して相手を寄せ付けない。
●ザザーン(海藻怪獣)
生れ 東京湾
身長 50メートル
体重 1万2千トン
特徴 海藻ヒレを使って泳ぎ回る。口から毒ガスを吐く。
●レッドキング(ドクロ怪獣)
生れ 太平洋・多々良島
身長 45メートル
体重 2万トン
特徴 怪獣一の力持ちで暴れん坊。
●アーストロン(マグマ怪獣)
生れ 朝霧山付近
身長 60メートル
体重 2万5千トン
特徴 口からマグマ光線を吐き、なんでも焼いてしまう。ドリル角でなんでも突き刺す。鞭のように、しなやかな尾は、鋼鉄の24倍の硬さ。
●ツインテール(古代怪獣)
生れ 新宿地下(新宿ビル工事現場)
身長 45メートル
体重 1万5千トン
特徴 鼻息が荒い。鞭のようにしなやかな2本の触角は、クジラをも絞め殺す。触覚についている針から毒液を出す。
●ナース(宇宙龍)
生れ ワイルド星
身長 120メートル
体重 15万トン
特徴 目からナース光線を出す。とぐろを巻き円盤になって飛び回る。ワイルド星人が操るロボット龍。