★「巨人の星№2」(とびだすえほん)P.3、4の映像と本文
<本文>
巨人軍の合宿では、毎日 はげしい訓練がつづけられていました。
そんなある日 休みを利用して飛雄馬と伴のふたりは 意気ようようと長屋にやって来ました。晴れの姿を 父や姉に ひと目見てもらいたいと思ったからでした。
「やあ、飛雄馬さん いらっしゃい。よくやったね」
「われわれ長屋の誇りだよ、これからも がんばって やってくれよ。みんなで応援するからね」
長屋のひとびとは 大よろこびでした。
「飛雄馬、おめでとう。ほんとにりっぱになって、姉さんも うれしいわ」
姉の明子も 何だをうかべて 迎えてくれました。だが ひとり父一徹は、にがい顔をしていました。
「飛雄馬よ、これくらいのことで 有頂天になっていては いけない。すぐ合宿へかえれ!そして 人より二ばいも 三ばいも トレーニングにはげむのだ。それが、お前が巨人の星になるみちなのだ」
一徹は きびしく そういうのでした。
★「巨人の星№2」(とびだすえほん)P.3、4の解説
本を広げると、巨人の合宿から長屋に帰ってきた星飛雄馬と伴宙太、それを迎える長屋の人たちが現れる。手前に父親の一徹と姉の明子が迎えている。その向こうには、長屋のみんなが嬉しそうに飛雄馬の帰りを待ち構えている。
手前左に大八車が置かれている。奥には、星たちが乗ってきたと思われる自動車が見える。大八車と最新モデルの自動車の取り合わせがアンバランスで面白い。干されている白いシャツの洗濯物の向こうには、工場の煙突が見え、下町の風情が見て取れる。
<登場人物>
<登場場所>
- 長屋の町中
<登場するしかけ>
- 手前左右にいるそれぞれの犬を左右に動かすと、長屋の住民が飛雄馬の晴れ姿に歓声を上げている様子が現れる。