★「ウルトラマンA」の面白情報箱②
★ウルトラマンAのタイトルは、最初に予定されたものが変更されたものだった?
当初予定されていたタイトルは、「ウルトラA」だったが、玩具メーカーのマルサンから「ウルトラA」という名を付けた商品を発売されていたので、「ウルトラマンA」に変更された。
★ウルトラマンAには、原作漫画があったの?
ウルトラマンAには、原作漫画は存在しない。放映が始まった後人気の高まりにより別冊マンデー誌上で蛭田充の作画で連載が始まった。連載期間は、1972年6月号~1973年3月号まで。
★ウルトラマンAのプロフィール
・身長:40メートル
・体重:4万5000トン
・年齢:1万5000歳
・飛行速度:マッハ20
・走行速度:時速1000キロメートル
・水中速度:220ノット
・地中速度:マッハ4
・ジャンプ力:900メートル
・腕力:14万トンタンカーを持ち上げる
・戦力:兵力7万1000人分、艦船190隻分、航空機750機分
・趣味:作詩
・職業:宇宙警備隊員。地球からの帰還後は、アンドロメダ星雲方面の任務を経て支部長になる
・家族構成:両親の乗った宇宙船が怪獣軍団の襲撃で爆発したため孤児となり、ウルトラの父とウルトラの母に育てられた。そのため、2人の実子であるタロウと特に仲がいいウルトラマンAは、異次元人ヤプールが操る超獣と戦うためにM78星雲、光の国から地球に派遣された。メタリウム光線をはじめとした数多くの光線技を持つ。「ウルトラ兄弟」の一員でもあり、地球での姿は超獣攻撃隊「TAC」の北斗星司隊員と南夕子隊員。二人に銀河連邦の一員であることを証明するものとしてウルトラマンAに変身するためのアイテムであるウルトラリングを授けた。
ウルトラマンAに変身するときには、北斗と南それぞれのリングの上部に埋め込まれている宝石が変身を促すかのように光った時に、互いの名を呼び合って駆け寄り、リングをはめた右手を合わせ「ウルトラタッチ!」と叫ぶと2人の間から眩い光が溢れ、合体してウルトラマンAに変身するというものだ。その後は、変身の方法は、変化していった。
しかし、本作で設定された男女合体変身は、それまでのヒーローには見られない新機軸であった。
★登場するウルトラマンAの能力と武器
- リング(ウルトラリング)
ウルトラマンAに変身するための道具(アイテム)。アルファベットのAがデザインされた指輪(リング)で北斗星司と南夕子にそれぞれに1つずつ与えられた。このリングは銀河連邦の一員の証とも言われている。
ウルトラマンAに変身するためリングが光りそれに促されたウルトラタッチは、北斗と南が空中でタッチするパターンがオーソドックスだが、二人がそれぞれオートバイを運転しながら、オートバイごと空中でタッチする「ライダータッチ」の場面もある。他にも、脱出して空中にいる相手のもとへ飛んでタッチする「フライングタッチ」も見せている。さらに、空中に飛ばず地上でタッチしたり、遠く離れた場所でもモニター越しにタッチしたり何らかの理由で危機に陥っているパートナーの下へ駆けつけてタッチを行うなど変身にバリエーションが見られた。
第28話で、南がルナチクスを打倒した後に自らのリングを北斗に託し、北斗が両手の中指に1つずつはめていた。 その後、彼が変身ポーズをとった後に胸の前で両手中指にはめたリングを合わせることで光が溢れ、ウルトラマンAに変身するというパターンとなる。
北斗が単独変身するようになってからは、この光は見られなくなった。同時に、「ウルトラタッチ」の発声も行われなくなった。
- キングキック
この本に出てくる技「キングキック」は、テレビ放映の中では登場していない。キックとして登場するのは、電撃キック。左足にエネルギーを集中させ、敵の頭を掴んで左足で蹴りこんで電撃を食らわす技だ。
- パンチレーザー
額のウルトラスターから放射されるレーザー。パンチという名前から、手から繰り出されるパンチと勘違いするが、パンチのような衝撃を与えるレーザーということのようだ。
- メタリウム光線
ウルトラマンAの得意とする有名な必殺光線。両腕をL字型に組み右腕から発射される光線。両腕を伸ばしつつ上半身を大きく左後方にひねる。発射ポーズは、ウルトラセブンのワイドショットと同じで、威力はそれを上回るとされる。
「メタリウム」は、小学館学習雑誌の編集者によるネーミングで、変身を意味するメタモルフォーゼをスペシウム、エメリウム準拠の語感にアレンジした造語。赤、青、黄の三色の輝きを持つ光学合成で描かれていた。
- 胸のタイマー
ウルトラマンAには、二つのエネルギー源がある。胸にあるカラータイマーと額にあるウルトラスターだ。超獣相手に戦うため他のウルトラ戦士の倍のエネルギーを使うからだ。
第5話では、地底エージェント・ギロン人の罠にかかったウルトラマンAは、地下の牢獄に幽閉され、カラータイマーが点滅し始めた。そこへ登場したゾフィーが、ウルトラコンバーターという腕輪を彼に渡した。すると赤く点滅していたAのカラータイマーは平常時青へと戻った。
- ウルトラ ギロチン
ウルトラマンAは、多くの光線技と超能力を持ち、切断技のエースと呼ばれている。多様な光のカッターを使った切断技のバリエーションを持っている。
「ウルトラギロチン」と叫んで、頭部のエネルギーホールから発生させたエネルギーをノコギリ状の刃が付いた光輪にして放つ。光輪は途中で3つに分裂して、敵を切り裂く。エネルギーを大量消費するために使用にはウルトラの星の許可が必要。
命名は、斬首死刑の「ギロチン」から来ており、文字通り相手の首を切断する目的のカッター光線である。
★この作品に登場する人物
- 北斗星司
作品の主人公。パンの配送車の運転手。ベロクロンの侵攻から南夕子や子供たちを守るために、タンクローリーで特攻して命を落とした。その勇気をウルトラ兄弟に認められ、南と共にウルトラマンAから新たな命を与えられて復活し、ウルトラマンAに変身できるようになった。その後、南と共に故郷を後にしてTACに入隊する。
正義感が強く勇敢でもあるが、血気盛んで猪突猛進気味。短気な部分もあり、血気盛んで短気な性格のために、他の隊員と対立することが多く、謹慎処分をたびたび受けていた。
南とウルトラリンクを合わせることでウルトラマンAに合体変身していたが、その後、月星人だった南が同胞の元へと去っていったため、その後は、北斗一人で変身している。
- 南夕子
病院の看護師として勤務していたとき、ベロクロンの襲撃に遭遇。子どもを助けようとした行動が見込まれ、北斗と共にウルトラマンAに変身する能力を与えられた後、TACに入隊する。
彼女は、地球人でなく月星人。ルナチクス打倒を目的に月星人を代表して地球へ派遣された。月星人の特殊能力を持っている。頭脳派で、常に冷静に物事を考え信頼も高く、北斗のピンチを何度も救った。
ウルトラマンAに変身するときには、北斗と南の二人が、互いの名を呼び合って駆け寄り、リングをはめた右手を合わせ「ウルトラタッチ!」と叫ぶと合体してウルトラマンAに変身するというものだ。
故郷の月の王国を滅ぼしたルナチクスを倒した後、自分のウルトラリングを北斗に託し、月星人の世界を再建するため仲間の待つ冥王星に去っていった。
- タックの隊員
タック(TAC)とは、Terrible-monster Attacking Crewの略。日本語では、超獣攻撃隊と言う。突如現れたベロクロンに全滅させられた地球防衛軍に代わって組織された地球防衛機構により新たに結成された地球の守備組織である。
TACでは、レーダーで超獣の動きを監視しながら、超獣撃退のための兵器や戦術を日夜研究している。本部はニューヨークにある。その下部組織の極東支部が日本にあり、北斗星司と南夕子が入隊した。 隊員の制服は、オレンジと銀色の配色のユニフォームで、耐久・耐熱・耐寒・防火機能に優れている。
★この作品に登場している怪獣の紹介
- 超獣ベロクロン(ミサイル超獣)
身長 55メートル
体重 4万4千440トン
特徴 異次元人ヤプールが送り込んだ地球侵略用超獣第1号。ヤプールの超獣製造機で宇宙怪獣と珊瑚が合体した超獣。手からは敵の動きを止める金縛り光線やブーメラン状光線、白色光線を放射し、口からは百万度の火炎を吐く。また、全身の突起物はミサイルの発射口になっており、口内にも2連装ミサイルランチャーを装備していて、全身が武器の超獣さらに舌から出す唾液は強酸性であり、ビルなども変質させる。
しかし、口内を攻撃されると体内の高圧電気胃袋で自爆が起こり、しばらく動けなくなる。
- 超獣ブロッケン(変身超獣)
生れ 宇宙空間
身長 65メートル
体重 8万3千トン
特徴 ワニと宇宙怪獣を融合し作成された超獣。腰部分が大きく上に突き出
した独特の形状をしており、後部には鞭のような2本の尻尾がある。ケンタウロス
型の姿をしているが、人間に憑依する能力を持つなど、かなりの知能派。
鼻からは10万度の火炎を吹き、爪の先から破壊光線を放ち、そして二本の尻尾の先からは40万度の高熱を持つビームのスネーク光線を放つことができる。
- カメレキング(古代超獣)
生れ 異次元から東京に現れる
身長 60メートル
体重 4万5千トン
特徴 古代超獣 カメレキング
紀元前12世紀(1万4千年前)にアトランティス大陸を滅ぼしたといわれている伝説の巨大生物を、ヤプールが宇宙翼竜の金の卵と古代のカメレオンの銀の卵を合体させることで再現させた超獣。
武器は口から発射するガスと翼から放たれる突風。翼を用いての飛行も可能で、腹は鋭利なカッター状になっている。角はレーダーになっている。最後はウルトラマンAとの戦いで翼をもぎ取られメタリウム光線を受けて粉々に吹き飛んだ。
- バキシム(一角超獣)
生れ 異次元
身長 65メートル
体重 7万8千トン
特徴 異次元人ヤプールが宇宙怪獣と芋虫を融合させて生み出した地球侵略用超獣第3号。
古代超獣 カメレキング主な武器は鼻先と腕から打ち出すミサイル弾。両手先から放つ火炎放射、そして頭部の一本角型巨大ミサイル。
豊富な武器でウルトラマンAを攻撃したが、ミサイルは当たらず、火炎放射はバリアーで防がれ、さらに切り札の一本角の誘導ミサイルもあっさりと撃ち落されて全ての戦力を失い、最後にはエーススパークを受けて感電し、動きを止められたところにウルトラスラッシュで首を切断されてしまった。
- ガラン(怪魚超獣)
生れ 異次元
身長 85メートル
体重 6万トン
特徴 古生代(約4億年前)デボン紀の古代魚を、ヤプール人が超獣製造機
を使って超獣化したもの。魚の超獣なので水陸両用で、団扇状の手で水中を300ノットもの猛スピードで泳ぐことができる。
武器は口から吐くガランガスで、触れたものを分解し吸収する力を持つ。
また、角からは物体を自在に操るテレパシー光波を発射する。タイマ
ーショットで右腕を失い、パンチレーザーを浴びて身体を燃やされた
うえ、最後はメタリウム光線で爆死した。