飛び出す絵本「ウルトラ大行進 怪獣オンパレード」Part.8

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★「ウルトラ大行進 怪獣オンパレード」の面白情報箱

 

★この本に登場する怪獣たちは、どのようなテレビ番組で活躍したのか? また放映はいつだったのか

 この本に登場する怪獣たちは、ウルトラマン・シリーズの4つのテレビ番組で登場したもの達だ。

1.「ウルトラQ」モノクロ作品

  • 放映テレビ局  TBS系
  • 放映時期    1966(昭和41)年1月2日~

1966(昭和41)年7月3日

  • 放映時間    毎週日曜日 午後7時~7時30分

   「ウルトラQ」は、日本で初めての特撮テレビシリーズ番組である。制作は、ご存じ円谷プロダクション。企画段階では、あらゆる物事のバランスが壊れたときに起きる怪奇現象を取り上げて「アンバランス」という番組名で制作する予定であった。

   しかしその後、怪奇現象のほかに怪獣宇宙人も出現する内容に変更され、タイトルも「ウルトラQ」に改められた。この命名には、1964(昭和39)年に開催された東京オリンピックが関係している。東京オリンピックで多くのメダルを獲得した人気競技のひとつに体操がある。この体操競技で初めて耳にする印象的な言葉があった。それは、高度な技のことをあらわす「ウルトラC」という言葉だ。この「ウルトラC」は、当時流行語ともなっていた。この言葉をもじって「ウルトラQ」と命名された。

   「ウルトラQ」は、石坂浩二の「これから30分間、あなたの目はあなたの体を離れ、この不思議な世界へとはいってゆくのです」というオープニング・ナレーションで番組が始まる。何が始まるだろうとわくわくしていた子供たちが大勢いたに違いない。

内容は、民間会社のパイロット万城目淳助手の戸川一平そして新聞記者の江戸川由利子の3人を中心に、毎回、怪獣や宇宙人が登場し事件を引き起こすというものだった。この番組で登場した怪獣たちは、これまで子供たちが描いていた怪獣や宇宙人のおイメージをはるかに超えるものであった。

この番組の成功から怪獣ブームが起こり、ウルトラ・シリーズが始まることになった。

2.「ウルトラマン

  • 放映テレビ局  TBS系
  • 放映時期    1966(昭和41)年7月17日~

1967(昭和42)年4月9日

  • 放映時間    毎週日曜日 午後7時~7時30分

ウルトラマン」は、人気番組「ウルトラQ」に引き続く空想特撮シリーズとして制作された。しかし、前作とは、大きなパラダイムシフトがあった。それは、巨大な宇宙人が正義の味方として登場してきたことである。これまでも、強大な生き物や怪獣が登場するテレビ番組や映画はあったが、それに対抗する正義の味方は、あくまでも等身大の人間であった。宇宙人でしかも巨大な体と得意技を駆使して闘うヒーローに子供たちは興奮したのである。さらに、「M78星雲」からやってきたというフレーズも謎めいていて子供の科学心をくすぐるものであった。

物語は、科学特捜隊ハヤタ隊員小型ビートルで正体不明の赤と青の物体を追跡するところから始まる。追跡していたハヤタ隊員のビートルに事故が発生し命を落としてしまう。赤い物体に乗っていたM78星雲からやってきた宇宙警備隊員は、責任を感じて自分の命をハヤタ隊員にささげ、地球防衛のために一緒に戦うことを誓った。

宇宙人に命を救われたハヤタ隊員は、危機に直面するとベーターカプセルウルトラマンに変身して地球侵略をねらう数多くの怪獣や宇宙人と闘うことになる。

3.「キャプテンウルトラ

  • 放映テレビ局  TBS系
  • 放映時期    1967(昭和42)年4月16日~

1967(昭和42)年9月24日

  • 放映時間    毎週日曜日 午後7時~7時30分

 前作の「ウルトラマン」は、高視聴率を獲得し人気番組であったが制作に時間をかけ過ぎ番組継続が難しくなった。このためTBSでは、東映に新番組の制作を依頼することになった、このいわくつきの番組が「キャプテンウルトラ」なのだ。

キャプテンウルトラ」の舞台は、21世紀の宇宙である。放映された当時、半世紀後の宇宙を舞台にしていたが、現在、すでに放映時から半世紀が経過し、舞台となっていた21世紀に入ってしまっているが「キャプテンウルトラ」の世界は実現には至っていない。

主人公の「キャプテンウルトラ」は、宇宙ステーション「シルバースター」所属の宇宙警察パトロール隊隊員本郷武彦だ。宇宙で働く人たちを宇宙人や怪獣から守るため生身で戦うヒーローである。

4.「ウルトラセブン

  • 放映テレビ局  TBS系
  • 放映時期    1967年10月1日~1068年9月8日
  • 放映時間    毎週日曜日 午後7時~7時30分

 時代設定は、はっきりしていないが、地球は遊星間侵略戦争いにより多くの宇宙人に狙われている。M78星雲からやってきた恒点観測員340号は、任務のためにやってきた地球が宇宙人からの侵略にさらされていることを知って地球にとどまった。モロボシ・ダン(諸星 弾)という青年に姿を変え、特殊部隊「ウルトラ警備隊」のメンバーに加わって地球防衛の任務に就いた。

 モロボシ・ダンは、ウルトラアイを装着して本来の姿である宇宙人「ウルトラセブンに変身し、イヤ戻って多くの宇宙人や怪獣と闘い続ける。

 「ウルトラセブン」は、優れた作家たちにより脚本が書かれているため、SFドラマとしても素晴らしく、特撮ヒーロー番組の最高傑作だと言われている。   

宇宙滞在期間に日本記録167日を達成した宇宙飛行士の古田聡さんは、「ウルトラセブン」を見て宇宙飛行士を目指したと説明している。このエピソードが、この番組の完成度の高さを表している。

★テレビ版「ウルトラQ」の歌「大怪獣の歌」

 放映された番組のオープニングでは、歌詞のないインストルメント音楽が流されていたが、番組の人気が高まったため歌詞の付いた歌が放映の終わったあとに作られた。

作詩/東京一

作曲/宮内國郎

歌/みすず児童合唱団

やまをくだき うみをけちらし
じなりとともに やってくる
かいじゅう かいじゅう だいかいじゅう
ひびけ ビルのたにまに
さけべよるの ハイウェイ
キュー キュー キュー

ウルトラ Q

いわをくだき くもをかきわけ
じなりとともに やってくる
かいじゅう かいじゅう だいかいじゅう
もえる とうきょうのまち
やける よるのだいとかい
キュー キュー キュー

ウルトラ Q

★テレビ版「ウルトラQ」の歌「ウルトラマーチ」

 *こちらの曲も放映された番組のオープニングでは、歌詞のないインストルメント音楽が流されていた。番組の人気が高まったため歌詞の付いた歌が放映の終わったあとに作られた。

作詩/東京一

作曲/宮内國郎

歌/みすず児童合唱団

うずまくそらに くろいくも
やまをゆさぶる ゴメスのさけび
ひをはき こわし ぶっとばせ
じゅん「いっぺい!ゆくぞ!」
いっぺい「まかしときッ!」
ウルトラウルトラ ウルトラエース
だいちをけって きょうもいく
われらがエース ウルトラエース

こおるオーロラ もうふぶき
なだれとともに ペギラのさけび
ひをはき こわし ぶっとばせ
じゅん「ゆりちゃん!ゆくよ!」
ゆりこ「とくダネ ネッ!」
ウルトラウルトラ ウルトラエース
だいちをけって きょうもゆく
われらがエース ウルトラエース